すぐに使いたくなる! アナログでの漫画制作のテクニックがしっかり学べるコースです。
原稿用紙・ペン・スクリーントーンなど、これまでずっと使われてきている道具を使用した漫画制作のテクニックを、Mikey先生から学びましょう。Mikey先生が描いた1ページ漫画のネームを元に、下書き・ペン入れ・ベタやスクリーントーン貼りといった仕上げまでの流れが学習できます。
プロの漫画家が描く原稿と、アマチュアの原稿の違いは? 二人の制作を並べて見られます。
プロ漫画家のMikey先生と、美術を学んできたアマチュアのシュウさん。二人が同じネームを元に漫画を制作する様子を同時に見ることができます。「付けペンって難しい?」「ミスするのが怖い」「読みにくい漫画って?」「トーンはどう選ぶの?」など、漫画制作についての質問に、Mikey先生自身の経験をもとに、丁寧に答えます。
現実と漫画における表現は違う? 表現や効果、「漫画風」に描くこととは。
背景と人物の境界の処理、奥行きを表す影の表現など、「本物っぽく見える」けれど写真とは違う漫画制作における表現を学ぶことができます。また、漫画ならではの効果や演出、「読みやすい漫画」を描くために意識すべきことを解説。これから漫画を描きたい人はもちろん、スキルアップを目指す人にもお勧めです。
【コース概要】
1章:ネームを元にした下書きとペン入れ [動画1-2]
・美しく仕上げる:手を紙やティッシュに乗せたり、手袋をつけたり、右利きなら左のコマから描くなど、原稿を汚さないよう心がけます。
・背景と人物の間:キャラクターを浮き立たせるため、キャラクター周囲の背景はぼかすのが前提です。背景の線はキャラクターの周辺でだんだん細くしていく感じでペン入れをします。
・リアリティと漫画の表現:線の強弱で立体感を出す、テンプレート定規を利用して自然な曲線を描く等の技術だけでなく、奥行きを表す為に現実にはあり得ない影を付ける等、写真とは違う「漫画風」の背景を表現します。
・まずは発表すること:漫画を描いたらどの出版社に投稿・持ち込むのか、どのSNSを使うのが効果的かをよく考え、必ずどこかで発表しましょう。たとえ出版社に持って行かなくても、SNSで伸びれば編集さんは見つけてくれます。
2章:ベタと修正 [動画2-3]
・ベタと人物の間:ペン入れでもキャラクター周辺の線はだんだん細くしましたが、背景にベタを塗るときも、だんだん薄くします。今回は掛け網。
・フラッシュの描き方:画鋲を逆さまに貼り付け、針を中心にフラッシュを描きます。
・漫画の効果と演出表現:髪のライティングは漫画家さん・画風・内容によって変わります。今回はコメディだから、すっきりした半円状のライティングに。また、効果について、キャラクターが走っているコマで、ベタにスピード線を入れる場合、スピード線を入れた部分しかスピード感が出なくなるので、他の部分にもスピード感が必要になってきます。この場合、このコマに、そこまでスピード感が必要かどうか吟味します。必要な演出と不必要な演出を見極めましょう。
・読みやすい漫画とは:絵がごちゃごちゃしている・字が多すぎる・字の並びが上手くいっていない・コマ割や吹き出しの配置が上手くいっていないなど、読みにくくなる要素はたくさん。日本語なら縦読み・右から左・上から下に流れるルールを考え、更にそのコマやページで、読者に何を見せたいのかを考えながら配置しましょう。
3章:スクリーントーン [動画4]
・トーンの選び方:印刷の時点で濃すぎると潰れて真っ黒に、薄すぎると飛んでゴミが付いているように見える等の可能性があります。印刷後を考えて怪しい濃さは使わないようにしましょう。
・トーンを使う技術:縦横のラインを合わせて垂直水平に張るのがトーンの基本です。貼ったトーンの切り口が鋭角だと剥がれやすくなるので、鋭角にならないように、削って鈍角にして残しましょう。トーンをぼかす際は、削る角度と、同じ力・幅・角度で削ることがポイントです。カッターナイフの刃の角度や、刃が摩耗していないかどうかも、しっかり確認しましょう。また、トーンの削りカスが、トーンの下に入り込んで汚れないように注意しましょう。Mikey先生は練り消しを使って削りカスを取っておられます。
【講師の紹介】
Mikey 先生
プロの漫画家であり、アシスタント歴10年以上のプロアシスタント。プロとして活躍中であることに加えて、専門学校で漫画講師を努めたご経験をお持ちのMikey先生のご協力により、JCCD Studioでは漫画の描き方に特化した講座をご提供できるようになりました。
Mikey先生は専門学校在学中に少年ジャンプ・少年マガジンなどで様々な賞を受賞。専門学校の漫画講師を経て、プロの現場にアシスタントとして参加して来られました。繊細で丁寧な演出技術や漫画的でありながらリアルな作画力で、現在までに、20か所ほどの漫画制作の現場に参加しておられます。数多くの漫画制作に携わってきた、これまでの実際の経験から、プロの現場において求められる技術や、漫画制作に欠かせないテクニックを惜しみなく紹介してくださいます。