ナマコを生きたまま港に運ぶためにカニを入れる…

漁師は沖合でとったナマコを港に生きたまま持ち帰りたいが、港に着いたときには死んでしまっていることが多いそうです。

そこで漁師の知恵でナマコを入れた水槽にカニを入れます。

なぜ、そんなことをするのでしょうか…

実はカニはナマコの天敵なのです。

ナマコはカニが水槽に入ってきた事で臨戦態勢に入ります。

「おい！みんな天敵が来たぞ気をつけろ！」

「カニの野郎なんかに喰われてたまるか！」

その緊張感がナマコの生命力を上げて、港に持ち帰っても新鮮さを保っているそうです。

私はかつて、この話を聴いて救われました。

これは、個人や企業にとっても同じではないか。

ライバルの存在によって、緊張感や危機感を感じるがそれは自ら高めるために必要な感情だ。

ライバルがいるからこそモチベーションが高まり、加速的に成長させてくれるのではないでしょうか。

企業もライバルと価値を競争することで、よりよい商品、サービスを社会に提供することができ、その結果として繁栄を続けることができる。

そのように考えれば、天敵ほどありがたい存在はありません。

そう解釈したときに、これは凄い教えだと思いました。

そして、これは人に教えなくてはと、いろんな機会でスピーチネタとして使い多くの人から共感を得ることができました。

社内の人間関係に悩んでいる人から救われたと感謝され、

経営者からもライバルを敵対せずに成長の糧に出来るようになったとの手紙をいただきました。

混迷の時代のいまこそ、求められる思考ではないでしょうか！

その確信を持ち、自然界の情報を集め、人生やビジネスシーンとリンクさせて創作しました。

「自分はスピーチが苦手だ…」そのように思い込んでいませんか。

僕もしゃべりは自信ありません。今でもです…

でも自然界の「話材」を使うようになって反応が変わりました。

しゃべりは上手くなくても響けばいいんです。

この「話材」は多様クセがあるくらいのほうが刺さるようです…

僕が「ナマコとカニ」の話が刺さったように、「つかみネタ」はイメージが情景になって浮かぶほど伝わり響きます。

しかも、その話はいつまでも心に残り、課題に直面するたびに思い出されるのです。

ちなみに僕は生物学者ではありません。

自然界に興味を持ち情報を集め、専門であるビジネスとリンクさせておりますが

それぞれのネタにエビデンスがあるわけではありません。

また「プロ講師が使っている　朝礼・スピーチの『つかみ』話材」という本を

上梓しておりますが、僕は「プロ講師」ではありません。

講師のプロデュースをしている裏方の人間です。

そんな僕でも自然界の話材で幾度となくスピーチで助けられてきました。

このコースでは自然界の話材を　　つ紹介します。

気に入ったものがあればそのまま使っても、あなた流にアレンジしても結構です。

いやあなたならもっと説得力ある話が創れます。

これをヒントにあなたもストーリーテリングして下さい。

自然界の学びは「話材」によって、正反対の解釈をすることもあります。

矛盾を感じることもあるかもしれませんが、それはそれでいいのです。

変化の激しい時代に、正解はひとつではないのです。

あなたが腑に落ちた方の話だけを、心のどこかに残していただければ幸いです。

ぜひ、インパクトのあるスピーチネタとして、

また、自分自身のモチベーションを高めるツールとしていただければ幸いです。

※本コースでは全体を通してBGMは「MusMus」を活用しております。